著作紹介1
「心象風景の詩 古都の舞い」
本作品では、短歌と詩歌をそれぞれ約90首、90編余りを掲載しています。短歌では、日常の何気ない場面、畑作業、季節の移ろい、自然、ひと、郷愁、想い出などを詩っています。是非、3度はゆっくりと声に出して詠唱してみて下さい。情感や背景が感じられると思います。それぞれの句は、読み易いよう、5行に分けてあります。音読と視覚により容易に情景をとらえることができると思います。句によっては、あえてひらがなで表記することにより、柔らかさ、繊細さを表現しました。また、語が省略されている句もありますので、読者の方なりに見つけていただくのも、良いのではないでしょうか。一方、詩歌では、「古都の舞い」を最初に配しました。タイトルの詩歌です。古都京都での、真冬に奉納される、ある古刹での雅楽の荘厳なさま、美しさを心象的に表現しました。他は、短歌と同じように、自然、季節、昔日の思い出、心模様、世相などを詠い込みました。詩歌では、空白部分も使用して、読み易さ、情感の投影も考慮しました。やはり、声を出して詠んでいただき、その心象風景を味わっていただきたいと思います。本書の購読を機に、読者の方にも、気軽に短歌・詩歌づくりに親しんでいただき、ご自身でも作詩していただければ、今後の人生により深みが加わるのではないかと思います。そして、自然やひと、くらしのなかに、味わいがあることを実体験していただければ、これ幸甚に尽きることはありません。